« 前の記事 | メイン | 次の記事 »
〜 ヨーロッパを訪ねて スペイン・バルセロナ 〜
サグラダ・ファミリア贖罪聖堂 ( 2003.10.20 ) 工事中の現場を尖塔の上の方から見下ろしたところ。 柱の上部となる、枝分かれした部分の組まれている鉄筋 の様子が分かる。 ガウディは、こうした部分の工法をどのように考えて いたのだろうか。現在行われている工事は、現代の工法 で行われたいるのだろうが、そうした現代の工法による ことで、ガウディの表現しようと思っていた部分の一部 でも、省略されてしまうようなことはないだろうか。 しばらく前までは、完成まで後150年か、200年 かかるか分からないと言われていた工事が、ここに来て 後20年足らずか、50年はかからないうちに完成する と言われている。かつては、資金難で工事がはかどらない様な時期もあったようだが、今では世界中から多くの観光客も訪れ、まったく資金難というようなことは無くなったようである。だからといって、そんなに急いで完成させる必要があるのだろうか。確かに、誰もが早く完成を見たいとは思うだろうが、必要な時間は当然かかるわけで、完成を早めるために、早めることが最優先されているということは無いのだろうか。 どちらにしても、かつての多くの大聖堂が、300年400年の歳月をかけて建設されてきたことを思えば、まだガウディのサグラダ・ファミリアは100年である。完成まで後150年か200年かかるという方が、ロマンを感じる。それが急にあと20年ぐらいで完成すると言われると、嬉しいというよりも、何故か急に軽く思えてきた。それも、私自身にはどうも新しい部分のデザインが納得できないから、余計にそう思えるのかも知れない。