〜 ヨーロッパを訪ねて スペイン・バルセロナ 〜
サグラダ・ファミリア贖罪聖堂 現在工事中部分の内部見上げ ( 2003.10.20 )
私がサグラダ・ファミリアの内部を目にしたのはこの時が初めてな訳だが、外部ももちろん、この時初めてこの地を訪れたわけであるから、ガウディのサグラダ・ファミリアを実際に見たこと自体が初めてなのである。ただ、外観の写真や一部のディテールについては建築を仕事とする者であるから、一般の方よりも多くの写真等を見てきている。それでも、多くの本に載っている写真は古い部分の外観や階段の写真等がほとんどで、現在の建設中の内部や現場の写真を目にすることは少ない。
実際に完成してみないと、この内部空間がどのようになるのか、どのように感じることができるのかは分からないが、この写真で見るような内部のデザインは想像していなかった。構造的なデザイン、樹の幹の様に上部に行くにしたがって細く枝分かれして行くといった考え方は、いかにもガウディの考えに沿っているように思えるが、装飾的な部分はやはりガウディのもの、ガウディの感性と同じくするものではないように思えてならない。私は、そこにガウディの心というか、魂のようなものが感じられない寂しさを想う。