五代 晩香窯 庄村健さんのギャラリーを兼ねたお店は、白い漆喰壁と日本瓦の美しい佇まいだ。
庄村さんの作品は、先にも述べたように有田焼の色絵、染付の細かい文様の作品が所狭しと並ぶ他のお店と違い、白磁や庄村さんの独特の模様の優しい作品だった。
ここでは、第二十七回日本伝統工芸展文部大臣賞受賞作品と、ドイツ有田陶芸展出品作品の写真を紹介する。
(写真はそれぞれのサイトよりお借りしました。)
― 有田焼 ― 五代 晩香窯 庄村 健
青白磁鉢
第二十七回 日本伝統工芸展 文部大臣賞
(社団法人日本工芸会サイトより)
ドイツ有田陶芸展 作品 <有田陶芸協会サイトより>
藍染大鉢「潮騒」 白磁牡丹彫水指
結局作品の中から、高価なものは買えないので、30cm位の白磁の花器を頂くことにした。
庄村先生も調度ご在宅だったようで、お店の方にいらしてくれ、思いもかけず直接お話することができた。先生も奥様も気さくに、先生の作品制作の話から有田の町の活性化、お店の改装のことまで、逆に私の仕事の話の様な事までお話させて頂いた。
有田の町は、昔からの立派な町並みが多く残っている上、それらの家の多くは有田焼のお店をやっているので、店内にはたくさんの有田焼が並べられ、とても奇麗で立派な店が多い。
昔からの美しい街並みに、美しい有田焼の店が並んでいるのに、あまりお客さんは多くないという。どのお店も小売りで商売をやっているわけではなく、むしろ全国に出荷することで生計を立てているところがほとんどということで、店に直接お客さんが来なくてもやっていけるところが他の町から比べると強みではあるが。とはいえ、お客が来て町が活性化するにこしたことはないわけで、やはりお客様で賑わってほしいということであった。
それから、庄村さんのところのお店の話にもなって、有田町(赤絵町)も九州の他の古い町並みの町と同じように休むところが少ないので、表の半分がまだプライベート空間となっているので、その空間を利用してお茶を飲めるようにしたら良いのでは、といった話で奥様と話が合った。
今は表の半分が独立したギャラリーになっているので、むしろ残りの半分に繋げて、お茶を飲む空間からも作品を見ることができるようにした方が良いのでは、というお話もさせて頂いた。