武雄市 武雄温泉 人形まつり <1>の記事から先に読む。
前にも書いたが武雄温泉に限らず、観光地の活性化のためのまちづくりで必要なものは、楽しみの基本要素「見る」「買う」「食べる」の充実と、雰囲気づくり、つまり景観づくりだと述べたが。
とにかく、訪れた人が楽しく時間を過ごすことのできる環境づくりであり、繰り返して訪れる楽しみのあるまちづくりが重要となる。
それは、観光客が買い物を楽しんだり、お茶や食事を楽しんだり、地域の文化に触れたり、その町で楽しい時間を過ごせるようにすることだ。
言いかえると、お客がこれを買っていこうというお土産(特産品)があり、美味しいお菓子や名物料理、それらを提供してくれるお店、そうしたお店が並ぶ雰囲気の良い町並みである。
別の観点から言うと、人を呼ぶためには「名物をつくる、話題にする、そして人の期待を裏切らない。」ということだと思う。
武雄市は、テレビドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」のロケ地誘致やレモングラスのブランド化への取り組みなどが評価され、社団法人日本観光協会主催の「第16回優秀観光地づくり賞」で日本観光協会会長賞を受賞とのこと。
これは武雄市の話題づくり(テレビドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」のロケ地)、名物づくり(レモングラスのブランド化)の今の成功例だ。
市長をはじめ担当課の設置(レモングラス課、佐賀のがばいばあちゃん課)や、役場を挙げての取り組みが素晴らしい。
観光客も17年の110万人から、19年は149万人まで増加したという。
ところが、先日の武雄温泉には、まちなか案内所『がばい』(その日はちょうど案内所がお休みの日だったこともあり、実際には後から分かったのだが)の他はほとんど「がばいばあちゃん」の話題につながるようなものは感じられなかった。
またレモングラスについても、たまたま入った洋菓子屋さん(パティスリーマリカの山下さん)から聞いた他は、町では武雄のレモングラスを使った商品の販売をしていたのだろうか。
武雄温泉でもせっかく話題となった「佐賀のがばいばあちゃん」、特産品となりつつある「レモングラス」をもっと積極的に利用していくのも良いと思うのだが。
テレビドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」ロケ地めぐりをしていく人たちは、武雄温泉に来て、ロケ地を見た後はそのまま次の場所へ行ってしまうのだろうか。温泉街も歩いて買い物をしていけるような楽しい街にして欲しいと思う。武雄の「レモングラス」を使った商品も、この武雄温泉でなければ買えない、味わえないものを開発する必要がある。
テレビドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」の話題は、時間がたつとともに次第にみんなの記憶から薄れて行ってしまうだろう。これからはドラマとは別に「佐賀の武雄のがばいばあちゃん」のイメージを作っていくことが大切だ。
「レモングラス」についても、とことんこだわり続け、常に新しい商品の開発を続けていくことが重要である。
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