二泊目の宿は清水にした。
そう、サクラの時期は清水寺は夜間特別拝観を実施しているので、建物や桜や緑がライトアップされる。
そのライトアップされた清水寺と夜の産寧坂、二年坂を歩き、足を延ばして高台寺から円山公園まで夜桜を楽しみたいと思っていた。
昼間の桜も良いが、夜のライトアップされた桜はまた美しい。と楽しみに行ったのだが、やはりここ清水寺の桜もまだ二分咲き程度で、ちょっと残念だった。
それでも、ライトアップされた山門や三重塔、新芽に萌えるモミジや山の木々が薄闇に淡く浮かぶ姿は十分美しかった。子供たちも少し感動したようだったので、疲れてはいたが出てきた甲斐はあったようだ。
夜の清水寺を後に、清水坂から産寧坂、二年坂と夜の街並みもとても風情があった。ただ、どういうわけか、遅くまで営業はしていたくないのだろうか、8時過ぎだというのに飲食店はほとんど閉まっていて、お茶や食事ができる店はほとんどなかった。
食事のできる店を探して高台寺、ねねの道の方へ急ぐが、やはりこちらでも食事のできる店は見当たらない。まったく無いわけではない。料亭の様な店は灯りがついているのだが、子供を連れて初めて入るといった気持にはちょっとなれない。
旅館や料亭街の路地を歩き、途中で教えてもらった天丼を出しているお店へと向かう。途中和風の店構えの上品なイタリア料理店もあったが、入口に置かれたメニューを見た子供の意見で天丼を出しているお店に。こちらは中庭がある上品な洋風のお店だった。ほとんど食べる機会のない天丼が子供たちの口に合うか少し心配だったが、思いのほか子供たちにも好評だったので本当に良かった。