広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会 2009年度キックオフフォーラム
地域産業振興に活かせ!コミュニティビジネス
2009年6月11日(木)
主催 関東経済産業局・広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会
■事例-3 遠州夢倶楽部(静岡県) 役員 有限会社あらかわ 荒川 能宏 氏
http://inasa.pos.to/yume/
酒屋のグループが遠州地方の美味いものを開発・発売。三方原ポテトチップスなど魅力ある
オリジナル商品が大ヒット!
<その2> <その1>から読む
とはいえ、一般の商品開発では、新商品を開発しても売れる保証はないし、どうやって売るか、売ってもらう場所を探したりと、マーケティングの問題も大変であると考えるのが普通である。
ところが、この酒屋さんのグループ“遠州夢倶楽部”では、初めに自分たちで売れるもの、自分たちにしか売れないものを作ろうといったところから始まっているのである。つまり、売る場所は自分たちの店であるわけなので、売れる商品づくりで決まるわけだ。
そうすると、次の問題は開発費である。一つの酒屋さんが新商品を開発するとなるとその開発費はそのお店だけが負担しなくてはならないが、“遠州夢倶楽部”はグループなので、みんなで負担すればよいので一店当たりの負担はそれほど多くないという。そうしたことから、開発費に対する気持ちは楽だということだ。
荒川さんのお話をうかがっていると、本当に元気な気持ちになってくる。自分たちでもやれそうな気になってくるのだ。
酒屋さんグループ“遠州夢倶楽部”の年会費は26,000円ということだったと思う。現在29店が加盟しているから、年会費収入は754,000円。
例えば、初期ロット1,500個、原価200円(試作を含む)かかる商品と仮定した時、その新商品開発にかかる費用は、300,000円である。すると一店にかかる負担は10,000円ちょっとということになる。それも会費の中からの出費なので、基本的には追加負担にはないということのようだ。
できた新商品は、各店舗に約50個ずつということなので、その50個を売切れば一応マイナスにはならないわけである。
そう考えると、確かにそれほどリスクを感じないで、気楽な気持ちで商品開発ができそうである。
期限内で売れそうもない物は、自分たちで食べちゃう。と笑顔で言っていた。
話だけを聞いていると、とても簡単のように聞こえるが、実際には開発費のほかの努力があってのことである。
材料の調達、協力企業の選定等、荒川さんや担当者の方たちの行動力なくしては実現できないことである。
最初の開発商品である“超美味ソース”については、しばらく試行錯誤があり、話には出なかったが少し苦労されたように思えた。美味いソースへの妥協を許さない姿勢は、製造メーカーの変更もいとわなかったようだ。
三方原ポテトチップスにいたっては、 <つづく>