先週末に鎌倉に行く機会を得た。3年ぶりの鎌倉大仏様との対面である。
梅雨空の合間の薄曇りの、とても旅行日和の一日だった。鎌倉は週末ということもあり、観光客でにぎわっていたが、中でも外国からのお客さんが3年前よりも増えているように見えた。
鎌倉の大仏は、奈良の大仏とともに我が国を代表する二大大仏の一つである。奈良の大仏は木造建築としては世界一大きな大仏殿の中に鎮座している。それに比べ、鎌倉の大仏は屋外の青空と緑に囲まれた開放的な空間に鎮座する姿が印象的だ。奈良の大きな大仏殿の中に、厳かに座る太い大仏も好いが、自然の中に静かに座る鎌倉大仏の清々しさが何とも好い。
もともと鎌倉の大仏も大仏殿の中に座っていたということだが、建物は災害のために倒壊してしまいそれ以後は建設されないままになってしまったという。1243年に完成したといわれている大仏自体も、奈良の大仏の大きさが18mということから考えても、当初作られた鎌倉大仏は24mものかなり大きな木造の大仏だったようだが、それも嵐で倒壊してしまい、15年足らずで今の青銅製(約13m)のものに生まれ変わったと言う。
そんな鎌倉大仏の波乱の歴史を知らなければ、青空の下、緑に囲まれた青銅色の鎌倉大仏は、その姿が当然のように自然なことの様に思っていた。
とはいえ、鎌倉大仏についての資料はほとんど残っておらず、多くの部分がわからないままだという。