話は後になってしまったが、2日に鉢形城歴史館に行ったのは、企画展「 鍛練 TANREN - 日本刀ができるまで 」を観に行ったのだ。
私は、自分が刀を持っているわけではないが、子供のころから刃物や日本刀が好きで、時々日本刀やナイフを観る機会がある。
この企画展では、日本刀の製作における刀鍛冶が行う一連の作業工程で使用する道具を中心とする展示がされていた。
砂鉄からの鋼づくり、その鋼の鍛錬、鍛錬によりできた性質の違った鋼を組み合わせてそれを伸ばしていく造り込みと素延べ、そして切先づくりを行い、刀の姿の基本形が出来上がる。
使う道具や、何といっても鍛錬している途中の鋼の様子から作り込み(本三枚鍛え)の組み方、素延べされた段階のものなど実物が並べられ、分かりやすい説明パネルがあり、とてもわかりやすい展示になっていた。中でも、切先の作り方には納得がいった。
ちょっと残念だったのは、実物の日本刀の展示が少なかったことだ。
ここまでの名刀でなくてもいいので、良い日本刀が観たい。
太刀 銘備前国長船住景光 元亨二年五月日 東京国立博物館蔵
(たち びぜんのくにおさふねじゅうかげみつ げんこうにねんごがつじつ)
号 小龍景光 (ごう こりゅうかげみつ)
刃長73.93 鎌倉時代 国宝
■解説より
景光は長光の子といわれ,備前長船派の正系の刀工として鎌倉時代末期に活躍した。この太刀は,小板目のよく約んだ地鉄に,直刃調の刃文で,景光の最高傑作にあげられる。表裏に棒樋を彫り,樋中にそれぞれ小さく倶利伽羅龍と梵字を浮き彫りとしていることから「小龍景光」と号されている。