しばらく前に、ニールさんが進めている鳥取方式芝生化について書いたが、まさかそのニールさんに直接お会いできる機会を得られるとは思いもよらないことだった。
さいたま市総合型地域スポーツクラブフェア
スポーツ講演会 Part.2「芝生から始まる体づくり」
2009年1月24日(土)15:00〜17:00
に参加してきた。
友人から連絡をもらい、あまりのタイムリーな講演会に驚きながら喜んで参加させて頂いた。実はこの講演会を実現させるために、代表をしている知人は、一年以上前からお願いしていたということだった。
この機会を与えてくれた関係者の方々に、本当に感謝したい。
ニールさんの講演はちょっと厳しい前置きから始まった。
それはニールさんの講演の内容というか、言い方もきついことから、これまでの聞いた人からの反応も一部の人からはかなり否定的な言葉が出てくることが多々あるようで、そんな感じ方をする人への前もっての断りの様だった。
その講演の要旨を私なりにまとめてみますと、
・ 世界中で、グランドや広場が土の国は日本だけ。
・ 子供たちにとって、芝生の環境で育つことが体づくりにはとても良い。
・ 世界でトップクラスのスポーツ選手が育たないのは、芝生の環境で無いから。
・ 校庭を芝生にした学校では、50m走の記録がおよそ2秒速くなる。
・ 校庭を芝生にした幼稚園や学校では、子供たちが健康に。
・ 芝生とは芝や草が土を覆って、転んでも怪我をしない青々とした状態。(芝生への概念を変えること。)
・ 国立競技場の芝生も、学校や空地の草を刈っただけの芝生も同じ、目的によって使い分ける。
・ 草取りもしないで、週に一度刈り込むだけの芝生の管理には費用はかからない。
・ 子供たちのために校庭やグランドを芝生にすることがどれだけ良いことかと分かっていると言っても、お金を出せ
ないという日本の行政。
・ 公共事業にお金は出せても、管理が大変と言って子供のためにお金は出さない日本の行政。
・ 子供たちのことを考えない日本の行政や国民自体が信じられない。
・ 日本の子供たちのために、日本中の校庭、グランド、広場の鳥取方式芝生化を。
鳥取市湖山池東岸の「お花畑ゾーン」
4センチほどの長さで刈りっぱなしで、やっと住民が憩える状態になった
面積 2,500 m2
芝草の種類 自然に生える草
散水設備 無し
維持管理 5月〜10月の間、1週間に1回の芝刈り(刈り高4センチ;年間25回前後)
年間費用 \20/m2
鳥取市松保保育所
「子供が凄く元気に走り回るものの、芝生にしてから救急箱を一度も開けたことが無い」と喜ぶ園長先生
面積 700 m2
芝草の種類 ティフトン・ライグラス
施工法 張り芝(2007年6月16日)
散水設備 なし
維持管理 3月〜11月の間、週1回の芝刈り(刈り高4センチ;年間25回前後)、4〜10月の間、月1回の施肥、 9月にライグラスのオーバーシーディング
年間費用 \20/m2
島根県出雲市立大社小学校
校長先生が「定年間近まで待ったことを後悔している」と言い出す程プラス面が多い校庭芝生化
面積 7,500 m2
芝草の種類 ティフトン・ライグラス
施工法 ポット苗移植(2006年6月17日、2007年6月16日)
散水設備 ポップアップ式自動散水設備
維持管理 3月〜11月の間、週1回の芝刈り(刈り高4センチ;年間25回前後)、4〜10月の間、月1回の施肥、 9月にライグラスのオーバーシーディング
年間費用 \35/m2+水道料
写真やデータはニールさんの芝生化奮闘記ブログよりお借りしました。
講演会の後の懇親会でも、ニールさんは気さくに熱い思いを語ってくれた。他の参加者も、それぞれがそれぞれの地域での芝生化に熱い思いを語っていた。
ニールさん、本当にありあとうございました。
ニュージランドからいらしたニールさんが、日本の子供たちのためにもと日本中の運動場や広場を緑の芝生にしようと、日本中を講演してくれていることには大変頭が下がります。
もっと私たちが、子供たちのためにしてあげなければならないことなのに、と思います。
ニールさん、私たちも頑張っていきますので、また次にお会いできる日を楽しみにしています。