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■こだわり・空間 ― 16  玄関からの紅葉(モミジ)            2008.12.16

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我家の今年最後のモミジの紅葉だ。

他のモミジは全て散ってしまっているのに、玄関前の紅葉(モミジ)だけが葉を落とさずきれいに紅葉した。
玄関からアプローチを見た秋の光景だ。









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                 格子戸は両側に引き込みとなっている。



■こだわり・空間 ― 15  緑化 (アルハンブラ/スペイン)        2008.9.26

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建物周りの緑化もここまで来ると見事である。

















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緑に覆われた庭には、静に時間が流れていた。





アルハンブラ_500-375.jpgそう、ここはアルハンブラ宮殿。ご存じだろうか、あのギターが奏でる名曲「アルハンブラの思い出」はここで生まれた。
私の知人の憬れの地であったので、幸運にも一緒に訪れる機会を得た。
アルハンブラ宮殿は、事前に申し込まないと入園することができないということで、知人のつてを頼り、申し込んで頂いていたので観ることができた。広い園内にはいくつもの美しい建物が立ち、他にも訪れている観光客はいたが、一部を除いてほとんどの場所は私たちだけのようなもので、とても静かな時を過ごすことができた。







■こだわり・空間 ― 14  緑化  (イタリア)              2008.9.24

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イタリア・ヴェネツィア、細い運河沿いのレストランの窓辺には、窓枠の装飾のように緑が絡めてある。そうした、ちょっとした緑の演出が古い伝統ある建物に潤いを与えている。横の運河を通るゴンドラや路地からの景観も、そうした緑の演出により心和む景色を楽しむことができる。
レストランからの緑に縁取られた窓越しの景色も、素敵なことだろう。





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路地の両側、塀の上から路地を覆う程に拡がる緑が圧巻だ。荒涼となりがちな古い街並みに、みずみずしい命のいぶきを与えている。


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■こだわり・空間 ― 13  緑化店舗(イタリア)              2008.9.22

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イタリアの石やレンガでできた街には、緑がとても良く似合っている。街角やビルの谷間のそこここに、緑に演出された魅力的な空間がある。

路地を歩いて行くと、ちょっとしたビルの隙間空間に、緑の棚をあしらったオープンカフェがあった。突然の潤い空間との出会いに、心が躍る瞬間だ。その魅力的な空間には、一時の休息の場を求めて多くの人々が集まっている。

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そこは、緑とテーブルセットが無ければただのビルに囲まれただけの閉塞空間だが、そこに緑の屋根をかけ、テーブルセットにシャレた演出をしたただけで、オシャレなアメニティー空間のオープンカフェとしている。





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街角にある、緑に覆われたオープンテラスのくつろぎ空間が魅力的だ。
日差しを遮る緑の下で、うまい料理をつまみに、飲むワインは格別だ。














■こだわり・空間 ― 12  緑化店舗                    2008.9.18

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昨年、久しぶりに青山に行った時に、私の好きな感じのお店ができていた。
今年もその近くへ行く機会があったので、カメラに収めてきた。まるで都会のビルの狭間のオアシスのようだ。

ここまで緑化されたレストランは、余りないと思う。私も緑が好きなので、緑に覆われたオープンテラスやレストラン、緑いっぱいの街並みを造っていきたいといつも思っている。確かに緑は管理等が大変なので、近年、市民の一部には枝や落ち葉を嫌う傾向もあるようだが、やはり緑の多い街並みには潤いがある。ちょっとした緑が街角に魅力を与える。
田舎の緑に囲まれた環境に住んでいると、思わぬうちに緑の大切さを忘れがちになるようだ。田舎の緑の多い地域に住んでいる人は見回してほしい。周囲には緑が多いのに、街中には大きな緑や緑地が無くなっていないだろうか。



■こだわり・空間 ― 11  先斗町 路地・電柱              2008.4.27.

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 午前中の先斗町、京都らしい和風の路地空間、とても粋な飲食街だ。それも今はどの店も営業時間外の静かな午前の一時のため人の通りもない。
 おやっ?気がついただろうか。何と路地の右側に変な感じの電柱がある。色は周囲に合わせてあるので路地に溶け込んでいる。ややっ?何とその電柱が上に行くと庇を避けて曲がっているではないか。狭い路地空間を有効に使うために、電柱は建物の壁いっぱいまで端に寄せているが、それでは建物より出ている軒に当たってしまうので、それを避けるための工夫からこうなったのだろう。
 電柱といえば、コンクリート製のものが一般的だと思うが、普通はこんな風に曲がるわけはない。ここの電柱はスチール製の電柱のようだ。











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 狭い路地空間、飲食店の控え目な看板には好感が持てる。それぞれの店が主張しすぎず、それぞれの店の雰囲気が演出された店構えの連続が、粋な路地空間となっている。また、和風な路地空間にヨーロッパ的な袖看板もあるが、なぜかまったく違和感はない。















■こだわり・空間 ― 10 <木造 / オフィスビル>

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木造 オフィス
事務所ビルというと、木造でというオーナーは少ないと思う。木造というと住宅か、かなり小さな事務所に使う木造の建物ということは有っても、始めから木造のオフィスビルを建てようと考えるオーナーは少ないかも知れない。このオフィスビルでは、ローコストでクウォリティの高いものをと考えた時、私は当初より木造オフィスを提案させて頂いた。2階建の低層オフィスということもあり、木の優しさを生かした温かいオフィスビルをと考えた。


■こだわり・空間 ― 9 < オープン外構 >   2007. 4. 14

玉淀・新緑JPG.jpg道路境界 245-326.jpg


















オープン外構
 敷地の周囲に、フェンスや塀、垣根等の囲いを設けず、開放した状態の外構をオープン外構と言います。個人の庭の植栽も道路側からも楽しむことができると共に、道路に拡がりと潤いを与え、心地よい街並み空間を創出します。
 防犯的には、どこからでも敷地に侵入できますから不安な感じもしますが、実際には周囲から良く見えることで、隠れる場所がありませんので逆に安全と言えます。
 また、家の中からも、道路の反対側の前の家までの庭と道路の空間が一体のなりますので、非常に広く感じることができます。向かって左側の駐車スペースはお隣の敷地ですが、ご覧のように隣地境界にはフェンスや仕切りは設けていませんので、庭の連続した拡がりが敷地の狭さを感じさせません。駐車スペースに沿って境界のフェンスがありませんので、車からの乗り降りや車の出し入れも敷地一杯に利用できるのでゆったりとできます。


■こだわり・空間 ― 8 < 寒くない吹抜け >   2007. 4. 4

リビング吹抜け 383-510.jpg吹抜け見上げ(和室) 350-262.jpg















 寒くない吹抜け
 明るくのびのびとした吹抜けのリビング、1階2階の
 大きな開口からは空や景色が拡がっている。
 これまで、吹抜けは気持ちよい空間にはなるが、どう
 しても冬は暖かい空気が上に行ってしまい、寒さを我
 慢しなくてならなかった。
 この吹抜け空間では、これだけ大きな開口があっても
 冬でもそうした足元が寒いというようなことはない。
 断熱性能の高い開口部(木製Lo-Eトリプルガラスサッ
 シ)と屋根や外壁、基礎廻りの断熱仕様に床暖房で、
 冬でも大変暖かい。 → 夕日の家



■こだわり・空間 ― 7 < 木造集合住宅・共用空間 >   2006.11.26

集合住宅の建物への出入口や、共用廊下、共用階段等、皆で使う部分を共用空間といいます。これまでの集合住宅の多くは、RC造のものや鉄骨造のもの、構造の如何に限らず、階段や廊下は外部に設けるものがほとんどです。特にローコストの軽量鉄骨や木造の集合住宅(木造アパート)では、共用階段や共用廊下等の共用部分を外部に設ける片廊下型のものが多く見られます。

木舎花の木・中庭.jpg 「木舎花の木」(木造・集合住宅)では、木造住宅に住むことを大切に、木造住宅に住む喜びを感じられる集合住宅をと考えました。「木舎花の木」では、いわゆる木造アパートの低いイメージを払拭する施設空間と設備を備えています。
「木舎花の木」では、共用空間を全て屋内空間として、高いセキュリティーと雨や風の影響を受けない快適な共用空間としています。建物のメインエントランスにはセキュリティーを重視し、高級マンションと同様にテレビモニター付きインターホン・オートロックシステムを採用、各戸からの開錠としているため、誰もが自由に中に入ることは出来ません。更に各戸の玄関は全て屋内ホールに面していますので、冬に玄関ドアを開けた時にも北風が吹き込んでくる様なこともありません。


■こだわり・空間 ― 6 < 名板 >   2006.11.18

木舎花の木・名盤.jpg木舎花の木・木看板.jpg
















 この名板は共同住宅「木舎 花の木」のもの。
「木舎 花の木」は、名前のように木造の共同住宅、そう木造2階建アパートである。
木造アパートというと、余りイメージが良くないが、「木舎 花の木」というこのネーミングにもそうした木造アパートの低いイメージを払拭したものにしたいという思いを込めた。
木造住宅に住みたい人に、そこに住む喜びを感じられる集合住宅に。 
このネームプレートもそうした思いの一つで、オーナーにも一役かってもらうとともに、オーナ自身にもより愛着を感じてもらえるようにと思っている。

それは、この名板の筆文字をオーナーの奥様に実際に書いていただき、それを使って制作した。
上の金属名板は2枚の金属板で構成し、バックボードは銅板アラシイブシ仕上げとし、文字は真鍮板エッチング凸文字仕上げとした。
また右の木製看板は、無垢の銘木板にオーナーの思いを刻んだ。



■こだわり・空間 ― 5 < 対面型キッチン >   2006.11. 9

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対面型M.jpg対面型A.jpg












対面型キッチン、現在のキッチンの在り方の主流。
台所での作業中も、ダイニングに居る家族との会話が可能となる。
ダイニングに向いた流し台の上に、使い勝手の良さと、収納力を選んで、吊りキャビネットを設ける
(右下の写真)か、吊りキャビネットを設けず、広々とした空間の広がりを選ぶか。


■こだわり・空間 ― 4 < 暖炉 >   2006.11. 8

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  私にとって、<暖炉>は冬の憧れのものの一つだ。子供の頃、外国のドラマや立派なお屋敷に出てくる暖炉に、
  何時かは自分も、暖炉のあるの家に住みたいと夢見ていたことを、つい昨日のことのように覚えている。


■こだわり・空間 ― 3 < 軒・庇 >   2006.10.22

kanai -hisasi.jpgK邸(夕日を楽しむ家)の軒の出は1.8m余り、その深く張り出した軒とその下に広がるウッドバルコニーが、深い陰影をつくる。
この日本の気候には、深い軒・庇が良い。日本の気候に多い雨から建物を守り、夏場の強い日差しを遮る。
お寺や神社と違い、今の一般住宅では中々ここまで軒を長く出すことは少ない。軒や庇を長く出すことは、構造面からもコスト高になってしまうので、結局は普通の軒の長さ(750前後)に落ち着いてしまう。
1.8m余りの深い軒と1.5m余り張り出したバルコニー、先端を柱で結び、軒の先端を支えるのと同時に、軒のあおり止めとして
 足場が取れたK邸(工事中)         いる。そしてその一部を更に腕木が支えている。

実際には腕木はなくても構造的に問題はない。ただ、長い間には長く張り出しているもの(木)は自重で下がってくる事があるので、それを抑えるために腕木を設けてある。


■こだわり・空間 ― 2 < 住宅三態 >  2005.12.26

もう今年も残すところ後5日となってしまった。
今年は本当に忙しい1年だった。

建築の仕事もお蔭様で、いくつか平行して進めているが、
忙しすぎて施主の方を待たせてしまっていることに大変申し訳なく思っている。
来年早々に着工したい物件が2件(本来は今年中に始めたかったのだが)、
春には始めたい一人の施主の物件が2件。
木造に鉄骨、RCと構造も色々だ。

木造の住宅は、
南西に広がる扇形の、景色が開け緩やかに西に傾斜した敷地を生かし、
その広がりを取り込むように南西に開放した大きな開口と、
その開口からの夏の日差しを遮るように
南と西面には大きく張り出した2階のバルコニーと深い庇が特徴だ。
これだけ大きなバルコニーと深い庇の家は私の仕事の中でも稀である。
窓には、木製トリプルガラスサッシ(Lo−Eガラス・アルゴンガス入り)をふんだんに使った
高断熱住宅だ。

鉄骨の店舗・事務所併用住宅は、
鉄骨の欠点である断熱対策に重点を置いている。
構造体の鉄骨を外断熱工法として断熱材で包んでしまい、
外部の熱が鉄骨を通して内側に伝わるのを防いでいる。

RCの建物は住宅で、それも非常に珍しい地下住宅だ。
最近では地下室を持つ住宅はそれほど珍しくは無いが、
ここまでの規模で、住宅のほとんどの部分が地下にあるものは稀だと思う。
地上の部分は、
車庫と玄関とお年寄りの為の茶室つき居住エリアとなる平屋部分。
そして、この住まいの生活空間のほとんどの部分が地下室となる。

この地下住宅は、
完成後皆さんにも工事中の様子も含めて見ていただける機会が
あるかも知れない。


■こだわり・空間 ― 1 < 住宅の露天風呂・家庭用露天風呂 >  2005.5.3

お風呂の好きな人であれば、誰でも自分の家にも露天風呂があればいいなと思うだろう。ところが、実際に露天風呂を自宅に作ろうと考える人はほとんどいないのではないだろうか。温泉も無い自分の家で、露天風呂なんか作ったら維持費が大変だと思うからか、自宅に露天風呂とは考えもしない人がほとんどなのではないかと思う。




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私も長い設計仕事の中で、旅館やホテルの計画の他には家庭用の露天風呂を設計する機会は無かった。その機会を得たのは、玉川村のW邸(北斜面の家)を設計させていただいた時だ。当然温泉が在る訳ではないので、給湯器で沸かしたお湯を使っての露天風呂である。
給湯器のメーカーに、住宅に露天風呂(縦1.2m×横1.8m×深さ0.5m)を作りたい旨を相談すると、業務用設備を薦められた。家庭用の一般のボイラーでの計画を話すと、上手く行く保障ができないと言う話だった。私自身は上手く行くだろうと思っていたので、メーカーの心配を他所に家庭用の給湯器を二台利用して家庭用の露天風呂を計画実施した。
浴槽の部分は鉄筋コンクリートに防水処理の後、断熱材を貼り、その上に石(ライムストーン)貼り仕上げとした。浴槽の周囲には自然石を置き露天風呂の風情を演出した。ヨーロピアンスタイルの住宅に合わせ、石の色も和風の露天風呂に良くある青色系や黒色系の石は避け、茶色系の石のみを石置き場のたくさんの石の中から形や表面の具合のいいものだけを選んで使っている。露天風呂は内風呂の前庭も兼ね、植栽はシャクナゲを中心に下草にはツルニチニチソウやヤブラン等を使った。ちょうど今まではシャクナゲが満開で、もうしばらくすると周囲を囲った塀の上が、ノウゼンカズラの鮮やかなオレンジ色の花で覆われる。

オーナーも実際にはちょっと心配していた玉川村の特に寒い冬の時期も、予想以上に快適で、大成功だった。真冬の星空の下、露天風呂で熱い湯に浸かりながらの冷たいビールは格別で、オーナーにとっては自宅の露天風呂である訳だから、格別さもなおさらだと思う。お孫さんやお友だちにも大変好評のようだ。私もオーナーと時のたつのも忘れ、露天風呂で五時間以上も語り明かしてしまった。

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